ASBJ 企業会計基準委員会

IASB、ヘッジ会計に関する追加的なガイダンスを提案(IAS第39号改訂案)

IASBプレスリリース 2007年9月6日

国際会計基準審議会(IASB)は本日、一般のコメントを募集するために、IAS第39号「金融商品:認識及び測定」を改訂する公開草案を公表した。この改訂は、ヘッジ会計の関係において、何をヘッジ対象に指定できるのかを明確にしようとするものである。

公開草案は、企業が金融商品に対するエクスポージャーをヘッジする場合に、ヘッジ対象リスクとしての指定に適格なリスクを特定している。さらに、企業が金融商品のキャッシュ・フローの一部をヘッジ対象に指定してよいのはどのような場合かを明確にしている。

この提案は、IAS第39号がどのようなものにヘッジ対象としての指定を認めるかについての、追加的なガイダンスを求める要望への対応である。IASBは 最終的にIAS第39号の差替えにつながるリサーチに着手しているものの、その作業は初期段階にある。したがって、IASBは本公開草案に含まれる改訂を提案することにした。

IAS第39号を改訂する公開草案「ヘッジ会計に適格なエクスポージャー」は、eIFRS購読者においては本日から入手可能であり、9月17日以降は、ウェブサイトから無料で入手可能となる。コメントは、2008年1月11日まで募集される。

プレス関係の問い合わせ先 

Mark Byatt, Director of Corporate Communications, IASB,
Telephone: +44 (0)20 7246 6472,
Email: mbyatt@iasb.org

Sonja Horn, Communications Adviser, IASB,
Telephone: +44 (0)20 7246 6463,
Email: shorn@iasb.org

専門的な内容に関する問い合わせ先

Wayne Upton, Director of Research, IASB,
Telephone: +44 (0)20 7246 6449,
Email: wupton@iasb.org

Gavin Francis, Senior Project Manager, IASB
Telephone:+44 (0)20 7246 6901,
Email: gfrancis@iasb.org

編集担当者への注釈

IAS第39号を改訂する公開草案「ヘッジ会計に適格なエクスポージャー」(ISBN 978-1-905590-37-7)の印刷物は、IASCF出版部から£10で間もなく入手可能となる。eIFRSの購読希望者はwww.iasb.orgのオンラインショップ、又は下記にお問い合わせいただきたい。

IASC Foundation Publications Department,
30 Cannon Street, London EC4M 6XH, United Kingdom.
Tel: +44 (0)20 7332 2730,
Fax: +44 (0)20 7332 2749,
Email: publications@iasb.org
Web: www.iasb.org

公開草案について

IASBが回答者のコメントを受けたいと考えている、公開草案の主な2つの論点は次のとおりである。

  • 金融商品のヘッジ対象リスクとしての指定に適格なリスク、及び企業が金融商品のキャッシュ・フローの一部をヘッジ対象として指定することができる状況についての、改訂案に同意するか。;及び
  • 改訂案により、従来の実務を大きく変更する結果になると考えるか。そうだとすると、どのような変化があるか。

IASBについて

国際会計基準審議会(IASB)は、2001年に設立された、IASC財団の基準設定機関であり、独立した民間の非営利組織である。IASBは、公共の利益のため、一般目的の財務諸表において透明で比較可能な情報を提供する、高品質かつ国際的な会計基準の単一のセットを開発することを公約している。この目的を追求するため、IASBは、広範にわたる公開の協議を行っているほか、世界中の国際機関や各国機関と協力している。その14人のメンバー(うち12人は常勤)は、9か国から選ばれ、幅広い職務上の経歴を有している。彼らは、専門的な能力と、国際的なビジネス及び市場に関する経験の多様性に関して、選択し得る最良の組み合わせを選択することが要求される、IASC財団の評議員会から選任されるとともに、これに対して説明責任を負っている。