ASBJ 企業会計基準委員会

IASB、企業結合プロジェクトの第2フェーズを終了(改訂IFRS第3号及び改訂IAS第27号)

IASBプレスリリース 2008年1月10日

国際基準会計基準審議会(IASB)は本日、IFRS第3号「企業結合」及びIAS第27号「連結及び個別財務諸表」の改訂版の公表により、企業結合プロジェクトの第2フェーズを完了した。新規定は2009年7月1日から発効するが、早期適用も認められる。

このプロジェクトは、米国の財務会計基準審議会(FASB)との共同で行われたものである。その目的は、企業結合の会計処理が、企業が国際財務報告基準(IFRS)と米国で一般に公正妥当と認められた会計原則(US GAAP)のいずれを適用しても同じになるような、単一で高品質な会計基準を開発することにあった。

企業結合は、資本市場の重要な特徴的事象である。過去10年間における全世界の企業買収の年額の平均は、上場有価証券の時価総額の8-10パーセントに相当する。

FASBは、IFRS第3号及びIAS第27号に相当する基準書を公表する際に、企業結合会計の根本的な変更を行っており、その大部分は米国会計基準を従来のIFRS第3号及びIAS第27号に合わせている。その他の改善は、IFRSとUS GAAPの両者を変更するものである。改訂後のIFRS第3号は、既存のIFRS第3号のモデルを補強し、その適用の中で明らかにされた問題点を解決している。

本日の発表に対するコメントとして、IASBの議長であるDavid Tweedie卿は次のように述べた。

「投資家やそのアドバイザーには、取得企業の事業活動と取得された事業がどのように結合するかを評価するという十分に困難な仕事がある。しかし、財務諸表の比較は、取得者が買収の会計処理をまちまちな方法で行っている場合には、さらに困難である(その相違がUS GAAPとIFRSとの間の相違の結果であろうと、IFRSあるいはUS GAAPが首尾一貫した基準で適用されていないためであろうと)。」

今や、IFRSとUS GAAPの会計処理規定は基本的に同じとなる。これは主としてFASBが米国基準に加えた変更のおかげである。これに対し、IFRSに対する変更は比較的小さなものであった。

IASBは、プロジェクトの要約、フィードバック・ステートメント、新規定により生じそうな影響の評価もあわせて公表している。こうした新機軸は、IASBにコメントを提出した人々が、そのコメントがIASBの考え方にどのように影響したかを理解するのに役立てることや、IFRSの規定の変更時に影響評価を行う規制当局を支援することのために工夫されたものである。新規定は、IASBが最近導入した基準適用後のレビュー・プロセスの対象となる。

改訂されたIFRS第3号及び修正されたIAS第27号は、eIFRS購読者においては本日から入手可能である。eIFRSの購読希望者はwww.iasb.orgのオンラインショップ、又は下記にお問い合わせいただきたい。

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30 Cannon Street, London EC4M 6XH, United Kingdom.
Tel: +44 (0)20 7332 2730,
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Web: www.iasb.org

IFRS第3号及びIAS第27号の印刷版(ISBN for the set 978-1-905590-44-5)は、IASCF出版部より£18.00 及び郵送料で入手可能である。 

プレス関係の問い合わせ先

Mark Byatt, Director of Corporate Communications, IASB,
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