IASB、個別財務諸表における投資の原価の算定に関する改訂を公表（IFRS第1号及びIAS第27号の改訂）

IASBプレスリリース　2008年5月22日

 国際会計基準審議会（IASB）は本日、個別（分離）財務諸表における投資の原価の算定に関する国際財務報告基準（IFRS）の改訂を公表した。

このIFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」及びIAS第27号「連結及び個別財務諸表」の改訂は、IFRSの初度適用の際にIAS第27号に従って原価を遡及的に算定して原価法を適用することが、場合によっては、過度のコストや労力なしに達成できないという関係者の懸念に対応するものである。本改訂では、その点について以下のように対処している。

1. 初度適用企業が、個別財務諸表において子会社、共同支配投資企業及び関連会社への投資の当初原価を測定するために、公正価値又は従前の会計実務の下での帳簿価額のいずれかをみなし原価として使用することを認める。
2. IAS第27号から原価法の定義を削除し、投資企業の個別財務諸表において配当を収益として表示する規定に置き換える。

このIAS第27号の改訂は、特定の組織再編の結果として新設された親会社の個別財務諸表上の原価の当初測定に関する質問にも対応している。本改訂は、新設親会社の旧親会社に対する投資を、組織再編日現在の旧親会社の資本項目に対する持分割合相当の帳簿価額で測定することを要求している。

これらの改訂は、2つの公開草案「子会社、共同支配企業又は関連会社に対する投資の原価」（2007年12月）及び「子会社に対する投資の原価」（2007年1月）での提案に対する回答のIASBでの検討の結果である。
このIFRS第1号及びIAS第27号の改訂は2009年1月1日以降開始する事業年度から適用され、早期適用も認められる。

IFRS第1号及びIAS第27号の改訂についてのさらなる情報は、www.iasb.orgのプロジェクトのウェブサイトを参照いただきたい。
eIFRS購読者は本日から「子会社、共同支配企業又は関連会社に対する投資の原価」を入手することができる。印刷版（ISBN 978-1-905590-63-6）は、IASCF出版部から￡15.00でまもなく購入可能となる予定である。

eIFRSの購読希望者はwww.iasb.orgのオンラインショップ、又は下記にお問い合わせいただきたい。

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