ASBJ 企業会計基準委員会

IASB、1株当たり利益の計算に関して簡素化しコンバージェンスを達成するための改訂を提案(IAS第33号改訂案)

IASBプレスリリース 2008年8月7日

国際会計基準審議会(IASB)は本日、一般のコメントを募集するために、1株当たり利益(EPS)の計算を簡素化し、EPSを計算するために国際財務報告基準(IFRS)及び米国会計基準が規定する方法の差異を取り除くための提案を公表した。本提案は、IASBが米国財務会計基準審議会(FASB)と共同で実施している短期コンバージェンス・プロジェクトの一環である。その結果、FASBも本日、SFAS第128号「1株当たり利益」改訂の公開草案を公表した。

具体的には、本提案は以下によってコンバージェンスを達成することを目的としている。

  • どの株式及び他の金融商品をEPS計算に含めるべきかを決定するための明確な原則を提供する。
  • 企業の自己株式を売却又は再購入する契約や参加型証券のような、特定の金融商品に対するEPS計算を明確化する。
  • 損益を通じて公正価値で会計処理される金融商品に対するEPS計算を簡素化する。

 IASBは、本提案が実施されれば、EPSの計算を簡素化し、財務諸表の利用者にとっての透明性を増大させることとなると考えている。

IASBは、2008年12月5日まで公開草案「1株当たり利益の簡素化」(IAS第33号改訂案)に対するコメントを募集している。本公開草案は本日から、www.iasb.orgの ‘Open to Comment’セクション経由で入手可能である。

印刷版(ISBN 978-1-905590-70-4)は、IASCF出版部から£10.00(及び郵送料)で間もなく購入可能となる予定である。

IASC Foundation Publications Department,
30 Cannon Street, London EC4M 6XH, United Kingdom.
Tel: +44 (0)20 7332 2730
Fax +44 (0)20 7332 2749
Email: publications@iasb.org
Web: www.iasb.org

FASBの公開草案は、www.fasb.orgの’Exposure Documents’のセクションから入手可能である。

プレス関係の問い合わせ先

Mark Byatt, Director of Corporate Communications, IASB
Telephone: +44 (0)20 7246 6472,
Email: mbyatt@iasb.org

Sonja Horn, Communications Adviser, IASB
Telephone: +44 (0)20 7246 6463,
Email: shorn@iasb.org

専門的な内容に関する問い合わせ先

Peter Clark, Director of Research, IASB
Telephone: +44 (0)20 7246 6451,
Email: pclark@iasb.org

Michael Buschhueter, Project Manager, IASB
Telephone: +44 (0)20 7246 6473,
Email: mbuschhueter@iasb.org

編集担当者への注釈

国際会計基準審議会(IASB)について

国際会計基準審議会(IASB)は、2001年に設立された 国際会計基準委員会(IASC) 財団の基準設定機関であり、独立した民間の非営利組織である。IASB は、公益に資するよう、一般目的財務諸表において透明性があり比較可能な情報を提供する、高品質かつ国際的な会計基準の単一のセットを開発することを公約している。この目的を追求するため、IASB は、広範にわたる公開の協議を行っているほか、世界中の国際機関や各国機関と協力している。その 14 人のメンバー(うち 12 人は常勤)は、9か国から選ばれ、幅広い職務上の経歴を有している。彼らは、IASC 財団の評議員会から選任されるとともに、これに対して説明責任を負っており、専門的な能力と、国際的なビジネス及び市場に関する経験の多様性に関して、選択し得る最良の組み合わせを選択することが要求されている。