ASBJ 企業会計基準委員会

IASB、組込デリバティブの会計処理を明確化するための改訂を提案(IAS第39号、IFRIC第9号改訂案)

2008年12月22日

国際会計基準審議会(IASB)は、本日、一般のコメントを募集するために、組込デリバティブの会計処理を明確化するための提案を公表した。

本改訂案は、IASBと米国財務会計基準審議会(FASB)が開催した最近の円卓会議への参加者から受け取った要請に対応するものであり、その要請は、IAS第39号「金融商品:認識及び測定」及びIFRIC第9号「組込デリバティブの再査定」の規定を明確化することである。

円卓会議の参加者は、特定の金融商品の再分類を認めるように2008年10月にIAS第39号に対して行った改訂の結果として生じつつある実務上のバラツキを防ぐために、IASBが行動することを求めた。本日公表された提案は、すべての組込デリバティブを査定し、必要な場合には、財務諸表において分離して会計処理することを求めている。

本提案の紹介として、IASBの議長であるDavid Tweedie卿は次のように述べた。

「2008年10月に、例外的な状況に対応して、IASBは金融商品の再分類に関連する会計基準を改訂した。こうした改訂を通常のデュー・プロセスなしに公表することは、意図せざる結果が生じるリスクを常に伴うものであり、本提案は、当該改訂の組込デリバティブに対する適用を明確化しようとするものである。」

本提案は、公開草案「組込デリバティブ」に示されており、IASBは、2009年1月21日までコメントを募集する。本公開草案は、ウェブサイトwww.iasb.orgで入手可能である。

本公開草案の印刷版(ISBN978-1-905590-93-3)は、IASC財団出版部から£10.00(及び郵送料)で、間もなく購入可能となる予定である。

IASCF Publication Department,
30 Cannon Street, London EC4M 6XH, United Kingdom.
Tel: +44 (0)20 7332 2730,
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Email: publications@iasb.org
Web: www.iasb.org

信用危機に対するIASBの対応のさらに詳細な情報については、ウェブサイトの’Credit crisis’セクションを参照いただきたい。

プレス関係の問い合わせ先

Mark Byatt, Director of Corporate Communications, IASB,
Telephone: +44 (0)20 7246 6472,
Email: mbyatt@iasb.org

Sonja Horn, Communications Adviser, IASB,
Telephone: +44 (0)20 7246 6463,
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専門的な問い合わせ先

Gavin Francis, Director of Capital Markets, IASB
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Martin Friedhoff, Project Manager, IASB
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国際会計基準審議会(IASB)について

国際会計基準審議会(IASB)は、2001年に設立された国際会計基準委員会(IASC)財団の基準設定機関であり、独立した民間の非営利組織である。IASBは、公益に資するよう、一般目的財務諸表において透明性があり比較可能な情報を提供する、高品質かつ国際的な会計基準の単一のセットを開発することを公約している。この目的を追求するため、IASBは、広範にわたる公開の協議を行っているほか、世界中の国際機関や各国機関と協力している。その14人のメンバー(うち12人は常勤)は、9か国から選ばれ、幅広い職務上の経歴を有している。彼らは、IASC 財団の評議員会から選任されるとともに、これに対して説明責任を負っており、専門的な能力と、国際的なビジネス及び市場に関する経験の多様性に関して、選択し得る最良の組み合わせを選択することが要求されている。