ASBJ 企業会計基準委員会

IASB、初度適用企業に対するIFRSの遡及適用を修正(IFRS第1号修正)

2009年7月23日

国際会計基準審議会(IASB)は本日、IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」の修正を公表した。今回の修正は、特定の状況へのIFRSの遡及適用を取り扱っており、IFRSを適用する企業が移行のプロセスにおいて過度のコスト又は努力を要さないようにすることを目的としている。

今回の修正は、以下の免除規定を設けている。

  • 石油ガス資産についてのIFRSの遡及適用を、全部原価法を使用している企業については免除する。
  • 既存のリース契約を有する企業で、国内の会計処理規定がIFRIC第4号「契約にリースが含まれているか否かの判断」と同じ結果となる場合には、それらの契約の分類についてIFRIC第4号に従った再検討を免除する。

IASBは、2008年9月に公表した公開草案に対するコメントを検討した後、今回の修正を完成した。コメント提出者の大多数は公開草案の提案を支持した。公開草案は、料金規制の対象となっている活動に関連する提案も含んでいた。IASBは、受け取ったコメントの結果としてそれらの提案を改訂したものを、これも本日公表された公開草案「料金規制活動」に含めることを決定した。

「初度適用企業に対する追加的な免除規定」(IFRS第1号の修正)は、eIFRS購読者に対しては、本日から入手可能となる。

プレス関係の問い合わせ先

Sonja Horn, Communications Adviser, IASB
Telephone: +44 (0)20 7246 6463,
Email: shorn@iasb.org

専門的な内容に関する問い合わせ先

Tricia O’Malley, Director of Implementation Activities, IASB
Telephone: +44 (0)20 7246 6929,
Email: tomalley@iasb.org

編集担当者への注釈

印刷版 (ISBN 978-1-907026-30-0)は、IASCF出版部から£10(及び郵送料)で間もなく購入可能となる予定である。eIFRSの購読希望者はwww.iasb.orgのオンラインショップ、又は下記にお問い合わせいただきたい。

IASC Foundation Publications Department,
30 Cannon Street, London EC4M 6XH, United Kingdom.
Tel: +44 (0)20 7332 2730,
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Web: www.iasb.org

国際会計基準審議会(IASB)について

国際会計基準審議会(IASB)は、2001年に設立され、独立した民間の非営利組織である国際会計基準委員会(IASC)財団の基準設定機関である。 IASBは、公益に資するよう、一般目的財務諸表において透明性があり比較可能な情報を提供する、高品質かつ国際的な会計基準の単一のセットを開発することを公約している。 この目的を追求するため、IASBは、広範にわたる公開の協議を行っているほか、世界中の国際機関や各国機関と協力している。 15名の常勤のメンバーは、10か国から選ばれ、幅広い職務上の経歴を有している。2012年までに16名に拡大される。 メンバーは、IASC財団の評議員会から選任されるとともに、これに対して説明責任を負っており、専門的な能力と、国際的なビジネス及び市場に関する経験の多様性に関して、選択し得る最良の組み合わせを選択することが要求されている。 彼らの作業において、評議員会は、公的機関のモニタリング・ボードに対して説明責任を負っている。