IASBとFASB、収益認識についての新しい共同の基準を提案

2010年6月24日

国際会計基準審議会(IASB)と米国財務会計基準審議会(FASB)は、本日、顧客との契約から生じる収益及びそれに関連するコストの財務報告を改善し、揃えるための基準案を、一般のコメントを募集するために公表した。

採用された場合、本提案は国際財務報告基準(IFRS)と米国会計基準(GAAP)にとっての単一の収益認識基準となり、種々の業種や資本市場にまたがって適用される。この共同提案の公表は、財務報告の中で最も重要で広がりの大きい分野の1つにおけるグローバルなコンバージェンスに向けての重要な一歩を示している。本基準案は、IAS第18号「収益」、IAS第11号「工事契約」及びこれらに関連する解釈指針を置き換えるものとなる。米国会計基準では、「FASB会計基準コード化体系」のトピック605にある収益認識に関するガイダンスの大部分に取って代わることとなる。

本基準案の基本原則は、企業は顧客との契約から生じる収益を、財又はサービスの顧客への移転時に、企業が顧客から受け取るか又は受け取ると見込んでいる対価の金額で、認識するというものである。本基準案は、IFRSと米国会計基準の双方を次のことにより改善することとなる。

  • 現行規定の不整合の除去
  • 収益認識の論点に対処するためのより強固なフレームワークの提供
  • 会社間、業種間及び資本市場間の比較可能性の改善
  • 開示の拡充
  • 契約コストの会計処理の明確化

本提案の作成にあたり、両審議会は、ディスカッション・ペーパー「顧客との契約についての収益認識に関する予備的見解」に対して受け取った220通以上のコメントレター、さらに、広範なアウトリーチ・プログラム(作成者とのワークショップを含む)を通じて利害関係者から受け取ったフィードバックを考慮した。両審議会は、本基準を最終化する際にすべての利害関係者の見解が考慮されるようにするために、公開草案のコメント期間中に追加的なアウトリーチ活動を行う。

本公開草案の紹介として、IASB議長David Tweedie卿は次のように述べた。

「今回の両審議会による提案は、我々の強化された共同の取組みの成果である。これは、単一のグローバルな原則ベースの基準に向けての重要な一歩であり、その基準は、収益がいつ認識されるのか及びその理由を明確化するものとなる。我々は、本提案の影響を受けるすべての人の見解を聞きたいと考えている。」

Robert Herz FASB議長は次のように述べた。

「本提案は、会計の中の最も重要で広がりの大きい分野の1つにおいて我々の基準を改善しコンバージェンスするための、我々の共同の取組みの重要なマイルストーンとなる。この提案に両審議会で全員一致の合意が得られたことは、集中的な共同作業のプロセスの成果である。この新基準案が目指しているのは、収益認識の原則を種々の業種や取引に適用する方法を簡素化して複雑性を軽減することだけでなく、現行の収益認識基準や実務における不整合の除去も目的としている。」

公開草案「顧客との契約から生じる収益」は、2010年10月22日までコメント募集のために公開され、www.iasb.org‘ Comment on a proposal’セクション又はwww.fasb.orgを通じてアクセス可能である。 本提案を紹介するライブのウェブキャストは、7月初めに予定されている。詳細は、FASBとIASBのウェブサイトで間もなく入手可能となる。 本提案のハイレベルの要約であるIASB「スナップショット」と‘FASB In Focus’は、IASBとFASBのウェブサイトhttp://go.iasb.org/revenue+recognitionhttp://www.fasb.orgから無料でダウンロードできる。

プレス関係の問い合わせ先

Sonja Horn, Communications Manager, IASB,
Telephone: +44 (0)20 7246 6463
Email: shorn@iasb.org
30 Cannon St, London EC4M 6XH, UK
Neal McGarity, Director of Communications, FASB
Telephone: +1 203 956-5347
Email: nemcgarity@f-a-f.org
401 Merritt 7, PO Box 5116, Norwalk, Connecticut, 06856-5116, USA

専門的な内容に関する問い合わせ先

Henry Rees, Technical Principal, IASB
Telephone: ++44 (0)20 7246 6466
Email: hrees@iasb.org
30 Cannon St, London EC4M 6XH, UK
Kenneth Bement, Project Manager, FASB
Telephone: +1 203 956 5233
Email: kbbement@fasb.org
401 Merritt 7, PO Box 5116, Norwalk, Connecticut, 06856-5116, USA

国際会計基準審議会(IASB)について

国際会計基準審議会(IASB)は、2001年に設立され、独立した民間の非営利組織である国際会計基準委員会(IASC)財団の基準設定機関である。IASBは、公益に資するよう、一般目的財務諸表において透明性があり比較可能な情報を提供する、高品質かつ国際的な会計基準の単一のセットを開発することを公約している。この目的を追求するため、IASBは、広範にわたる公開の協議を行っているほか、世界中の国際機関や各国機関と協力している。 IASBは、10か国から選ばれ、幅広い職務上の経歴を有している15名の常勤のメンバーから構成されている。2012年までに16名のメンバーに拡大される。メンバーは、IASC財団の評議員会から選任されるとともに、これに対して説明責任を負っており、専門的な能力と、国際的なビジネス及び市場に関する経験の多様性に関して、選択し得る最良の組み合わせを選択することが要求されている。彼らの作業において、評議員会は、公的機関のモニタリング・ボードに対して説明責任を負っている。

米国財務会計基準審議会(FASB)について

FASBは、1973年以来米国における財務会計及び財務報告基準を設定するための民間部門の機関として指定されている。それらの基準は、財務報告書の作成を規定し、証券取引委員会及び米国公認会計士協会により権威のあるものとして正式に認識されている。投資家、債権者、監査人及びその他の人々は、信頼性、透明性、比較可能性のある財務情報を必要とするため、このような基準は、経済の効率的機能にとって不可欠である。FASBに関する詳細な情報は、ホームページhttp://www.fasb.orgをご参照いただきたい。


公開草案「顧客との契約から生じる収益」の原文は、IASBのウェブサイトの中の「収益認識」プロジェクトのページから入手が可能です。

公開草案「顧客との契約から生じる収益」の日本語訳は以下からダウンロード可能です。この翻訳は、企業会計基準委員会スタッフが参考のために作成したものです。ご利用にあたっては必ず原文をご参照ください。

ページの先頭へ