2012年5月2日
IFRS財団の評議員会は、IFRS解釈指針委員会の効率性と有効性のレビューを受けての発見事項を公表した。このレビューの結論は、2012年2月に完了した評議員会の戦略レビューの提言(IASBが基準の首尾一貫した適用においてもっと目立つ役割を果たすことを提唱)と整合している。解釈指針委員会はこの作業において重要な役割を果たしている。
本レビューの主な提言は、次のようなものである。
この提言により、解釈指針委員会はさらに広範な要請に対応できるようになる。例えば、解釈指針委員会はIASBに対して、年次改善プロセスの範囲を超える限定的で狭い範囲の修正を提案することや、基準の追加的な設例を提案することができる。
解釈指針委員会の改訂後のアジェンダ要件と、より広範な要請を扱う能力との組み合わせにより、将来においてアジェンダから却下される項目の事例は少なくなるはずである。
評議員会は、利害関係者及び解釈指針委員会メンバーからのコメントを求めた質問表の利用を通じてレビューを実施した。レビューは2010年10月に開始し、2011年1月のコメント期間終了までに34件の回答が寄せられた。
質問表に対して寄せられた回答は、IFRS財団スタッフから解釈指針委員会に提示され、解釈指針委員会はその回答を評議員会の代表者及びIASBのメンバーと議論した。レビューの発見事項への対応はその後に解釈指針委員会が作成し、IASB及び評議員会と議論して合意した。
本報告書の公表に関するコメントとして、IFRS財団評議員会の議長Michel Prada氏は次のように述べた。
「私は、このレビューの結果に非常に満足しており、これらの建設的な提言及び対応を解釈指針委員会が実施することを期待している。
解釈指針委員会の権限の範囲及び明瞭性を強化することにより、我々はIFRS財団の活動の重要な領域をさらに改善できるようになる。
評議員会を代表して私は、意見及び改善のための提案の提出を通じてレビューに貢献していただいた多くの利害関係者の方々に感謝の意を示したい。」
本報告書に対して、IASBの議長Hans Hoogervorst氏は次のように述べた。
「私は、このレビューの結果を歓迎している。解釈指針委員会が行う作業の拡大は、既存のIFRSの適用と維持管理がIASBの活動の重要な一部であるというIASBの見解と適合している。」
解釈指針委員会の効率性及び有効性に関する報告書を読むには、ここをクリック。
以上
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IFRS財団は、国際会計基準審議会(IASB)の監督機関である。財団は、IASBを通じて、公益に資するよう、一般目的財務諸表において透明性があり比較可能な情報を要求する、高品質かつ国際的な会計基準の単一のセットの開発に取り組んでいる。
IFRS 財団の評議員会は、国際会計基準審議会(IASB)の作業とIFRS の厳格な適用を推進しているが、基準に関する技術的事項の決定には関与していない。その責任はIASBのみに委ねられている。