ASBJ 企業会計基準委員会

評議員会が「IFRS財団デュー・プロセス・ハンドブック」の強化案を公表
―最近の戦略レビューの結論を実施―

2012年5月8日

国際会計基準審議会(IASB)のガバナンス及び監督に責任を負うIFRS財団の評議員会は、本日、「IFRS財団デュー・プロセス・ハンドブック」(「ハンドブック」)の更新版を一般のコメントを求めるために公表した。

ハンドブックは、100か国以上で企業による使用が要求又は許容されている国際財務報告基準(IFRS)を開発又は改訂する際にIASBが従う手順を記述している。ハンドブックの改訂は以前に行われているが、今回は大幅な見直しが2006年以来初めて実施された。

改訂後のハンドブックは、最近のモニタリング・ボードのガバナンス・レビューと評議員会の戦略レビューで提言された必要なデュー・プロセスの強化、及びIFRS解釈指針委員会の効率性と有効性に関する評議員会のレビューからの提言を十分に織り込んでいる。

ハンドブックの改訂案は次のことを行うものである。

  • IASB及びIFRS解釈指針委員会のデュー・プロセスの要求事項と評議員会によるデュー・プロセス監督に関する手順(プロトコル)を単一の文書に統合する。
  • IFRSに関して生じそうな影響を評価する手続についてのより広範な議論を含める。
  • 適用後レビューの完了についての方法論を提案する。
  • モニタリング・ボードが緊急の論点をIASBの検討のために照会できる旨を反映する。
  • 現在IASBが基準設定活動の一環として定例的に実施している広範なアウトリーチ活動のプログラムに関連したデュー・プロセスの要求事項の検討を含める。
  • 評議員会のデュー・プロセス監督委員会(DPOC)とのより活発な対話によるIASBのデュー・プロセスへのその他の強化を織り込む。

本報告書の公表に関するコメントとして、DPOCの議長David Sidwell氏は次のように述べた。

「これは、IASBと解釈指針委員会が新しいIFRS又は解釈指針を開発する際に従わなければならない手順を記述した文書の大幅な改訂である。すでに非常に透明で堅牢なデュー・プロセスとなっているものをさらに改善するための約2年の作業の集大成を示すものである。」

提案は、一般のコメントを求めるために120日間公表される。本文書は、IFRS財団のウェブサイトwww.ifrs.orgの‘Open to Comment’セクションからダウンロード可能である。

以上

プレス関係の問い合わせ先

Mark Byatt, Director of Communications and External Affairs, IFRS Foundation
Telephone: +44 (0)20 7246 6472
Email: mbyatt@ifrs.org

Chris Welsh, Communications Manager, IFRS Foundation
Telephone: +44 (0)20 7246 6410
Email: cwelsh@ifrs.org

編集担当者への注釈

IFRS財団について

IFRS財団は、国際会計基準審議会(IASB)の監督機関である。財団は、IASBを通じて、公益に資するよう、一般目的財務諸表において透明性があり比較可能な情報を要求する、高品質かつ国際的な会計基準の単一のセットの開発に取り組んでいる。

IFRS 財団の評議員会は、国際会計基準審議会(IASB)の作業とIFRS の厳格な適用を推進しているが、基準に関する技術的事項の決定には関与していない。その責任はIASBのみに委ねられている。



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なお、本資料はPDFファイルのみでの提供ですので、あらかじめご了承ください。

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