IASBが、2009–2011の年次改善サイクルを完了
2012年5月17日
国際会計基準審議会(IASB)は、本日、「年次改善2009-2011サイクル」(国際財務報告基準(IFRS)の修正の集合体で、2009–2011サイクルの間に扱った6つの論点に対応)を、年次改善の最新の一組として公表した。
IASBは、他の主要プロジェクトの一部として含まれない、必要ではあるが緊急ではないIFRSの修正を行うために、年次改善プロジェクトを使用している。修正を断片的な変更の連作とせずに単一の文書で示すことにより、IASBは、すべての関係者にとっての変更の負担を軽減することを図っている。
今回の修正は、2009年に開始したプロジェクト・サイクル中にIASBが議論し、その後IFRS修正案の公開草案「IFRSの改善」(2011年6月公表)に含まれた論点を反映している。修正は、2013年1月1日以後開始する事業年度から適用される。早期適用は認められる。
あるテーマを年次改善プロジェクトに加えるべきかどうかを判断するために使用される要件に関するさらに詳細の情報については、下記のページを参照されたい。
http://www.ifrs.org/How+we+develop+standards/CriteriaAI
「年次改善2009–2011サイクル」は、eIFRS購読者はhttp://eifrs.ifrs.org/eifrs/WhatsNewで本日から入手可能である。eIFRSの購読の希望者は、www.ifrs.orgのオンライン・ショップのページを参照のこと。
以上
プレス関係の問い合わせ先
Mark Byatt, Director of Communications, IFRS Foundation
Telephone: +44 (0)20 7246 6472
Email: mbyatt@ifrs.org
Chris Welsh, Communications Manager, IFRS Foundation
Telephone: +44 (0)20 7246 6495
Email: cwelsh@ifrs.org
専門的内容の問い合わせ先
Michael Stewart, Director of Implementation Activities, IASB
Telephone: +44 (0)20 7246 6922
Email: mstewart@ifrs.org
Denise Durant, Technical Manager, IASB
Telephone: +44 (0)20 7246 6469
Email: ddurant@ifrs.org
編集担当者への注釈
今回の年次プロジェクトで取り扱っているIFRS
下の表は、今回の修正で取り扱っているIFRS及びトピックの一覧を示している。
IFRS | 修正の主題 |
---|---|
IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」 | IFRS第1号の再度の適用 |
借入費用 | |
IAS第1号「財務諸表の表示」 | 比較情報に関する要求事項の明確化 |
IAS第16号「有形固定資産」 | 保守器具の分類 |
IAS第32号「金融商品:表示」 | 資本性金融商品の保有者に対する分配の税効果 |
IAS第34号「期中財務報告」 | 期中財務報告と資産合計及び負債合計に関するセグメント情報 |
国際会計基準審議会(IASB)について
IASBの設立は2001年で、独立の民間非営利組織たるIFRS財団の基準設定機関である。IASBは、公益のため、高品質の国際的な会計基準(一般目的の財務諸表において高品質で透明かつ比較可能な情報を提供する)の単一のセットの開発に取り組んでいる。この目的に向け、IASBは広範な公開協議を行い、世界中の国際機関及び国内機関の協力を求めている。IASBには現在、11か国から選出された多様な職歴をもつ15名の常勤メンバーがおり、2012年には16名に増員となる。メンバーはIFRS財団の評議員会により選任され、評議員会への説明責任を負う。評議員会に求められているのは、専門的能力と多様な国際的ビジネス及び市場の経験との最善の利用可能な組合せを選択することである。評議員会は、その職務上、当局者のモニタリング・ボードへの説明責任を負っている。詳細な情報は、ウェブサイトwww.ifrs.orgを参照のこと。