ASBJ 企業会計基準委員会

IASBが、果実生成型植物についてIAS第16号及びIAS第41号の修正を公表

2014年6月30日

国際会計基準審議会(IASB)は、本日、果実生成型植物(ぶどうの木、ゴムの木、油ヤシなど)についての財務報告を変更する修正を公表した。

IAS第41号「農業」では現在、農業活動に関連するすべての生物資産を、売却コスト控除後の公正価値で測定することを要求している。これは、これらの資産が生存期間中に受ける生物学的変化は、公正価値測定によって最も適切に反映されるという原則に基づいている。しかし、生物資産の中には、果実生成型植物と呼ばれる部分集合があり、これは数期間にわたり生産物を生成するためだけに使用される。生産期間の終了時に、それらは通常は廃棄される。果実生成型植物がいったん成熟した後は、生産物の産出を除いて、その生物学的変化は将来の経済的便益を生み出す上でもはや重要ではない。果実生成型植物が創出する唯一の重要な将来の経済的便益は、それが生み出す農産物から生じる。

IASBは、果実生成型植物の働きは製造と同様であるため、その会計処理はIAS第16号「有形固定資産」と同じ方法で行うべきであると決定した。したがって、本修正では果実生成型植物をIAS第41号ではなくIAS第16号の範囲に含めている。果実生成型植物の上に生育する生産物は依然としてIAS第41号の範囲に含まれることになる。

企業は、2016年1月1日に以後開始する事業年度に本修正を適用することが要求される。早期適用は認められる。

本修正の公表についてのコメントとして、IASB議長Hans Hoogervorstは次のように述べた。

「これは農業が大きな産業である法域にとって重要な修正である。IASBのアジェンダ協議の間のフィードバックを通じて、我々がこの論点を識別するのを助けていただいた関係者や、マレーシア会計基準審議会、アジア・オセアニア会計基準設定主体グループ及び新興経済圏協議グループに、有益なインプットに対して感謝したい。

以上

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