ASBJ 企業会計基準委員会

IASBがIFRS第3号における「概念フレームワーク」参照の改訂を提案

2019年5月30日

国際会計基準審議会(当審議会)は、本日、IFRS第3号「企業結合」の狭い範囲の修正案を公開協議のために公表した。この修正は、企業結合の会計処理の要求事項を変更することなく、「財務報告に関する概念フレームワーク」への参照を更新するものとなる。

IFRS第3号は、企業が事業に対する支配を獲得する際に、取得した資産及び負債をどのように会計処理すべきかを定めている。何が資産又は負債となるのかを決定するために、当審議会の「概念フレームワーク」を企業に参照させている。

IFRS第3号は古い版の概念フレームワークを参照している。当審議会は2018年3月に公表された最新版を参照するようにIFRS第3号を改訂することを提案している。

IFRS第3号に他の変更を加えずに参照を更新すると、企業結合の会計処理の要求事項を変更する可能性がある。2018年「概念フレームワーク」における負債の定義が従前の版での定義よりも広いからである。企業は、事業を取得する際に、他の状況では計上しないであろう引当金及び偶発負債を計上することが必要となる可能性がある。これを避けるため、当審議会は、引当金及び偶発負債について、何が負債を構成するのかを決定するために企業が「概念フレームワーク」の代わりにIAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」を参照することも提案している。

当該修正は、IAS第37号を2018年「概念フレームワーク」に合わせるように修正すべきかどうか及びどのように修正すべきかを当審議会が決定するまで有効とすると提案されている。

アクセスは、公開草案「『概念フレームワーク』への参照

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                                                                                                                                                                                                  以 上


公開草案「『概念フレームワーク』への参照」の日本語訳は以下からダウンロード可能です。この翻訳は、企業会計基準委員会スタッフが参考のために作成したものです。ご利用にあたっては、必ず原文をご参照ください。

なお、本資料はPDFファイルのみでの提供ですので、あらかじめご了承ください。

公開草案「『概念フレームワーク』への参照」