ASBJ 企業会計基準委員会

IFRS財団がデュー・プロセス・ハンドブックの改訂版を公表

2020年8月21日

IFRS財団の評議員会は、本日、「デュー・プロセス・ハンドブック」の改訂版を公表した。国際会計基準審議会(審議会)及びIFRS解釈指針委員会の手続上の要求事項及び関連する事項を示すものである。

改訂後の「ハンドブック」は、審議会及び解釈指針委員会のプロセスの進展の結果として、「ハンドブック」が目的に適った状態を維持するために評議員会のデュー・プロセス監督委員会(DPOC)が実施したレビューを経たものであり、引き続き良好な実務を反映している。このレビューには、修正案についての2019年の公開協議が含まれていた。

DPOCは、「ハンドブック」に示されたデュー・プロセスへの審議会及び解釈指針委員会の準拠状況を監督している。デュー・プロセスは、透明性、十分かつ公正な協議及び説明責任という原則に基づいている。

主要な変更点は次のとおりである。

  • 解釈指針委員会が公表するアジェンダ決定の権威及びIFRS基準の一貫した適用を支援する上でのアジェンダ決定の役割を明確化し、審議会をアジェンダ決定の最終確定に正式に関与させることによって関連するデュー・プロセスを強化
  • 審議会の影響分析プロセス(新規又は修正IFRS基準が生じさせる可能性の高い影響の評価)における最近の進展を反映(そうした分析の基準設定における役割を強調し、そうした分析が基準設定のすべての段階で行われることを明確にしている)

さらに、この修正は、審議会の作業計画への主要プロジェクトの追加に関する協議の要求事項の強化及び合理化;IFRS財団が作成する教育用資料について要求されるレビューの最低限の分量の更新及び拡充;IFRSタクソノミのデュー・プロセスの監督におけるDPOCの役割の明確化を行っている。

DPOCのアラン・ベラー議長は次のように述べた。

「『デュー・プロセス・ハンドブック』の改訂版は、我々のデュー・プロセスが、国際会計基準審議会及びIFRS解釈指針委員会の作業の結果に対する利害関係者の信認をさらに高める最善の実務を反映するようにするものである。」

諮問会議に関しての「ハンドブック」の修正を反映するため、評議員会は 、対応する狭い範囲の修正をIFRS財団の定款に対して行った。

改訂後の「デュー・プロセス・ハンドブック」はこちら。また、修正の概要及び評議員会が修正案についての公開協議に対しての利害関係者のフィードバックにどのように対応したのかを示しているプロジェクト・サマリー及びフィードバック・ステートメントは、こちら

デュー・プロセスについて及びそれがなぜ重要なのかについてアラン・ベラーが書いた記事はこちら

修正後の定款はこちら

以 上