ASBJ 企業会計基準委員会

IASBが、会計方針の開示を改善し、会計方針と会計上の見積りとの区別を明確化するためにIFRS基準を修正

2021年2月12日

国際会計基準審議会(当審議会)は本日、IFRS基準の狭い範囲の修正を公表した。

これらの修正は企業が次のことを行うのに役立つであろう。

  • 会計方針の開示を改善し、より有用な情報を投資者及び財務諸表の他の主要な利用者に提供するようにする。
  • 会計上の見積りの変更を会計方針の変更と区別する。

どのような会計方針情報を開示すべきかを企業が決定するのに役立てるために、より多くのガイダンスが必要であるというフィードバックを受けて、当審議会は本日、IAS第1号「財務諸表の表示」及びIFRS実務記述書第2号「重要性の判断の行使」の修正を公表した。IAS第1号の修正は、重要な(significant)会計方針ではなく、重要性がある(material)会計方針を開示することを企業に要求している。IFRS実務記述書第2号の修正は、重要性の概念を会計方針の開示に適用する方法についてのガイダンスを示している。

これと別に、当審議会はIAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬」の修正も公表した。この修正は、企業が会計方針の変更を会計上の見積りの変更とどのように区別すべきかを明確化している。この区別が重要なのは、会計上の見積りの変更は将来の取引及びその他の将来の事象のみに将来に向かって適用されるが、会計方針の変更は一般的には過去の取引及びその他の過去の事象に遡及適用されるからである。

IAS第1号及びIAS第8号の修正は、2023年1月1日以後開始する事業年度に適用され、早期適用が認められる。

「会計方針の開示」(IAS第1号及びIFRS実務記述書第2号の修正)へのアクセス(eIFRSの有料購読が必要)

「会計上の見積りの定義」(IAS第8号の修正)へのアクセス(eIFRSの有料購読が必要)

以 上