ASBJ 企業会計基準委員会

IASBがのれんの会計処理について減損のみのアプローチを維持することを議決

2022年11月24日

2022年11月の会議において、国際会計基準審議会(IASB)は本日、のれんの会計処理について減損のみのアプローチを維持することを議決した。この暫定的な決定は、2014年のIFRS第3号「企業結合」の適用後レビュー(PIR)で開始された徹底的な評価の完了となるものである。

決定を行うにあたり、IASBはIFRS第3号のPIRIASBが2020年3月に公表したディスカッション・ペーパー日本語訳)及びその後のリサーチからの利害関係者のフィードバックを考慮した。IASBは、収集した広範囲の証拠から、のれんの会計処理に関しての以前の決定を変更する説得力のある論拠は示されなかったと結論を下した。

2022年9月に、IASBは、PIRに対する投資者のフィードバックに対応して、取得の事後の業績に関する情報についての開示要求をIFRS第3号に追加することも議決した。こうした開示要求を設計するにあたり、IASBは、この情報を提供する上での課題に関しての企業からのフィードバックにも対応した。

IASBは次に、これらの提案を公開草案において公表するかどうかを検討する。公表する場合には、IASBは、そうした公開草案を公表する前に、取得の事後の業績についてのより良い開示を要求する提案の詳細を最終確定し、減損テストの考え得る改善及び簡素化を検討する。

以 上