第35回企業会計基準委員会議事概要

日時 2003年6月2日(月) 10時00分~11時35分
場所 (財)財務会計基準機構会議室

議題

審議事項

  1. 減損会計及び時価評価の適用に関する緊急検討について
  2. 「『固定資産の減損に係る会計基準の適用指針』の検討状況の整理」に対するコメントの分析について

議事概要

(減損会計及び時価評価の適用に関する緊急検討について)

  1. まず、事務局より、前回の審議を踏まえて作成された「主要な論点の検討」に関して、説明が行われた。論点の内容は、以下のとおりである。
    (1)デフレ対策、経済対策の観点からは、参考人等から、その有効性についてさまざまな主張がなされているが、これらの意見をどのように全体として結論づけるか。
     長期間の審議の末に市場関係者が合意した会計基準を変更することについて、会計制度に対する市場関係者の信頼や会計基準の合理性を損なう可能性があることへの影響とデフレ対策・経済対策に有効であるとの観点を比較してどのように結論を出すべきか。
    (2)次のような、有価証券の時価評価に関する仕組みの問題をどのように考えるか。
       1. 長期保有で売却予定のない株式を、期末の一時点で評価することは適切ではない。
       2. 有価証券の時価評価は、期末日一日の時価により行われ、実態を表さない。
        時価は、取引されたもののみの価額をあらわし、全体の測定に利用するのは適切ではない。
    (3)委員会の役割及び検討の方針と業界規制についての関係をどのように整理するか。
    (4)中小会社への適用をどのように考えるか。
    (5)一般の事業会社と取引形態/事業内容が著しく異なり、運用が超長期にわたる生命保険業については、業種固有の会計処理を検討する余地があるとの意見をどのように考えるか。
    (6)長期保有の有価証券の強制評価減への選択制の適用について、商法との関係も含め、どのように考えるか。
    (7)長期保有の有価証券の時価評価及び強制評価減の見直し(選択制)は、監査上の観点(特に、監査上の実質判断との関係)からどう考えられるか。
    (8)固定資産の減損会計に係る適用時期の問題は、会計基準の内容と同じ次元で考えるべきか。
    (9)会計基準として選択適用が認められるケースをどのように考えるか。また、強制適用前の経過措置としての早期適用との関係はどのように考えるか。
  2. その後、各論点について審議が行われた。最終的には、以下のような方向性が確認された。
    • 「デフレ対策等についての有効性について参考人等の見解は意見が分かれていたが、一方で、決定後間もない基準を変更することによる会計制度決定プロセスへの不信であるとか、選択制を認めることによる市場関係者の会計制度に対する不信が生じることは、ある程度明らかである。このような状況を踏まえると、減損会計の強制適用開始時期の延期、有価証券の時価評価・強制評価減の選択制の採用に、十分な意義を見出すのは困難ではないか。」
  3. 本日の議論を受けて、最終的に公表する文書の原案を作成する作業に入り、次回の委員会で検討することが確認された。

(「『固定資産の減損に係る会計基準の適用指針』の検討状況の整理」に対するコメントの分析について)

  1. 秋葉専門研究員より、「『固定資産の減損に係る会計基準の適用指針』の検討状況の整理」に対するコメントの内容及びその対応方針について説明がなされ、その後意見交換が行われた。
  2. なお、主要論点については、この企業会計基準委員会において都度審議していくことが確認された。

以上

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