ASBJ 企業会計基準委員会

第38回企業会計基準委員会議事要旨

日時 2003年7月11日(金) 13時30分~16時00分
場所 (財)財務会計基準機構会議室

議題

審議事項

  1. 実務対応報告公開草案「外貨建転換社債型新株予約権付社債の発行者側の会計処理に関する実務上の取扱い(案)」について【議決】
  2. 「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」の検討について
  3. リース会計専門委員会の検討状況について

報告事項

  1. IASB会議報告及び基準諮問会議(SAC)の報告について

議事概要

(1) 西川副委員長及び小賀坂専門研究員より、実務対応報告公開草案「外貨建転換社債型新株予約権付社債の発行者側の会計処理に関する実務上の取扱い(案)」について、説明がなされた。

審議の後、採決が行われ、字句等の修正に関しては、委員長に一任の上、出席委員12名全員の賛成により、原案を公表することが承認された。

なお、日本公認会計士協会の「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」の改正に係る公開草案に合わせ、公開時期を7月23日前後、コメント募集期間を8月15日前後までとすることについても併せて承認された。(本公開草案の内容につきましてはこちらをご覧下さい。)

(2) 都委員及び秋葉専門研究員より、公開草案「固定資産の減損会計に係る会計基準の適用指針 (案)」について説明が行われ、その後、意見交換が行われた。

なお、今後、減損会計専門委員会において公開草案の原案を修正し、次回の委員会においてその審議を行うこととされた。

主な審議内容は以下のとおり。

  • 資産のグルーピングに関して特定業種の名称を例示することは、同一業種であっても実態は個別企業によって異なること、記載業種以外の業種には適用がないと誤解されかねないこと等の理由により、具体的な業種名は記載しないことが確認された。
  • 遊休資産であっても、将来の使用が見込まれているもの、重要性のないものについては、他の資産とグルーピングできることが確認された。
  • 減損の兆候となる市場価格の下落については、単なる「兆候」といっても「兆候あり」とされれば実際に減損損失を計上することになる可能性が高いと考えられ、市場価格を明確に測定し難い中で30%とすることは厳し過ぎるのではないかとの意見が出された。これに対しては30%でよいとする意見も出されたが、公開草案においては、50%程度下落すれば必ず「兆候あり」と判定することとし、それよりも低い下落幅であっても状況に応じ兆候を認識することが必要な場合があるという案で進めることとされた。

(3) 石井委員及び小賀坂専門研究員より、リース会計専門委員会における検討状況が説明され、その後、意見交換が行われた。

(4) 山田IASB理事より、6月16日から18日に開催されたIASB会議の報告がなされた。

(5) 樋口専門研究員よりの6月19日及び20日に開催されたSAC会議の報告がなされた。

以上