ASBJ 企業会計基準委員会

第50回企業会計基準委員会議事要旨

日時 2004年2月10日(火) 13時30分~16時20分
場所 (財)財務会計基準機構 会議室

議題

審議事項

  1. 実務対応報告「法人事業税における外形標準課税部分の損益計算書上の表示についての実務上の取扱い」について【公表議決予定】
  2. 「不動産の売却に係る会計処理に関する論点の整理」について【公表議決予定】
  3. 事業分離専門委員会における検討状況について
  4. その他

報告事項

  1. IASB会議報告

議事概要

(1)実務対応報告「法人事業税における外形標準課税部分の損益計算書上の表示に ついての実務上の取扱い」について

標記の実務対応報告の公表に関する審議が行われた。都委員及び湯川専門研究員による原案の概要説明の後、審議・採決が行われ、字句等の修正については委員長に一任することを前提に、出席委員12名全員の賛成をもって、原案を公表することが承認された。(最終的な公表物につきましては、「実務対応報告第12号『法人事業税における外形標準課税部分の損益計算書上の表示について実務上の取扱い』の公表について」をご参照下さい。)

(2)「不動産の売却に係る会計処理に関する論点の整理」について

標記の論点整理の公表に関する審議が行われた。都委員及び古内研究員による原案の概要説明の後、審議・採決が行われ、字句等の修正については委員長に一任することを前提に、出席委員12名全員の賛成をもって、原案を公表することが承認された。(最終的な公表物につきましては、「『不動産の売却に係る会計処理に関する論点の整理』の公表」をご参照下さい。)

なお、審議における主な発言内容は以下のとおりである。

  • 論点整理の対象範囲につき、不動産投資信託には信託型と投資法人型があり、その投資法人に対する売却については対象範囲に含まれることを明確にしたほうがよい。
(3)事業分離専門委員会における検討状況について

西川副委員長及び秋葉専門研究員より、事業分離専門委員会における検討状況について説明が行われた。今回は、分離企業(分割会社等の事業を分離した企業)及び結合当事企業の株主の会計処理について、「企業結合に係る会計基準の設定に関する意見書」に基づく基本的な考え方に関する専門委員会における検討状況の説明がなされ、その後、質疑応答等が行われた。

なお、審議における主な発言内容は以下のとおりである。

  • 事業分離の会計処理を考える際の基本的なコンセプトは、企業結合会計基準における原則的な考え方がベースをとしているのか、それとも、分割(分社)企業側から見た特別な観点に立って議論を進めようとしているのか。
  • (上記の質問に対して)事業分離の会計処理が企業結合の会計処理と必ずしもミラーの関係になるとは限らないが、基本的なコンセプトは企業結合会計基準における考え方をベースとして検討していくというスタンスで進められている。
(4)「固定資産の減損に係る会計基準」等の早期適用に関する取扱いについて

都委員より、減損会計基準等の早期適用に関連する事項について、質問が多く寄せられていることから、当委員会においてその実務上の取扱いの検討を行うべきではないかとの提案がなされた。審議の結果、本件については当委員会で早急に検討を行うこととされ、次回の委員会において公開草案に関する審議を行うこととされた。

(5)IASB会議報告

山田IASB理事より、1月のIASB会議の報告(会員サイト「IASB会議報告(第31回会議)」ご参照)が行われた。

以上