ASBJ 企業会計基準委員会

第60回企業会計基準委員会議事要旨

日時 2004年7月2日(金) 10時00分~12時10分
場所 (財)財務会計基準機構 会議室

議題

審議事項

  1. 中期的な運営方針について
  2. ストック・オプション等専門委員会における検討状況について
  3. 企業結合専門委員会における検討状況について
  4. 専門委員の追加選任について

報告事項

  1. 第7回テーマ協議会の議事概要について
  2. SAC(IASB基準諮問会議)報告
  3. その他

議事概要

(1) 中期的な運営方針について

標題文書(「企業会計基準委員会の中期的な運営方針について(仮称)」)の公表に関する審議が行われた。石井委員及び相沢研究員による原案の概要説明の後、審議が行われ、字句等の修正については委員長に一任することを前提に、その公表が承認された。(内容については「企業会計基準委員会の中期的な運営方針」をご覧ください)

(2) ストック・オプション等専門委員会における検討状況について

西川副委員長及び豊田専門研究員より、ストック・オプション会計プロジェクトの今後の進め方等について説明が行われた。説明では、これまでの審議の経緯を確認した後、本プロジェクトの今後の進め方(基準等における規定の範囲・構成案、今後のスケジュールと審議の進め方など)についての事務局案が示され、同案に基づき意見交換等が行われた。

なお、審議における主な発言内容は以下のとおりである。

  • 論点整理へのコメントには、産業政策上の配慮、非公開企業への配慮を希望するものが多い。これらについての検討に加え、国際的な整合性の議論も勘案するならば、現時点では最終公表スケジュールまで確定できるような段階になく、事務局案は性急であると考える。外国基準の動向を睨みつつ、それに合わせることも視野に入れながら、慎重に検討していくべきである。
  • すでに検討開始から2年近く経過しており、そろそろ決定してゆくべきではないか。日本の会計基準が国際会計基準と同等であると主張していくにあたっても、ストック・オプションの会計基準がないというのでは説得力に欠ける。内外の動向にかかわらず、粛々と作業を進めるべきである。
  • スケジュールは目安であり、議論が煮詰まればこれより早く進むことも考えられ、逆に議論すべき点が多ければ延びることもある。国際的な動向への配慮も必要であるが、外国の基準が全部出揃うのを待たなくとも、我が国として決められるものはきちんと検討していくスタンスである。
  • 会計基準と適用指針は、同時公表ではなく、先に基準を公表し、続いて適用指針を検討するというやり方もあるのではないか。
  • 国際的にはシェア・ベイスト・ペイメントという言い方が一般的。国際的なコンバージェンス(統合)の一環として、現状「ストック・オプション」といっている基準書のタイトルも、最終段階までに再検討したほうがよいのではないか。
(3) 企業結合専門委員会における検討状況ついて

西川副委員長及び布施専門研究員より、企業結合専門委員会における検討状況について説明が行われた。今回は、共通支配下の取引に関する専門委員会での検討状況のうち、株式交換又は株式移転による場合及び合併の場合における取扱いについて、具体的な設例・仕訳等を交えながら説明がなされた。

(4) 専門委員の追加選任について

西川副委員長より、国際対応専門委員会の専門委員に小宮山委員を追加選任することが提案され、承認された。

(5) 第7回テーマ協議会の議事概要について

テーマ協議会の川北議長より、第7回テーマ協議会(平成16年6月17日)における議事概要について報告が行われた。結論としては、新規テーマ案として提言するものはないとのことであったが、審議の経緯についての説明がなされた。(内容については「テーマ協議会議事(第7回)」をご覧ください)

(6) SAC(IASB基準諮問会議)報告

藤森専門研究員より、6月(24~25日)に開催されたSACの報告が行われた。

(7) 討議資料「財務会計の概念フレームワーク」の公表について

西川副委員長より、前回の委員会において公表の承認を得た標題討議資料を本日HP等で公表する旨、及び前回説明した趣旨に反しない範囲で若干の修正(資本の定義の明確化)を行った旨、報告が行われた。(討議資料の内容については「討議資料「財務会計の概念フレームワーク」の公表」をご覧ください)

以上