ASBJ 企業会計基準委員会

第71回企業会計基準委員会議事要旨

日時 2004年12月24日(金) 10時00分~12時30分
場所 財務会計基準機構 会議室

議題

審議事項

  1. 企業会計基準公開草案「ストック・オプション等に関する会計基準(案)」について【公開草案公表議決予定】
  2. 企業結合専門委員会における検討状況について
  3. 退職給付専門委員会における検討状況について

報告事項

  1. テーマ協議会からの報告
  2. 国際対応専門委員会の議事概要について
  3. IASB会議報告

議事概要

1.企業会計基準公開草案「ストック・オプション等に関する会計基準(案)」について

標記の公開草案の公表に関する審議が行われた。冒頭、西川副委員長より、本日の審議に関する概要説明がなされ、続いて、豊田専門研究員より、本公開草案についての概要説明がなされた。説明の後、審議・採決が行われ、最終的な字句等の修正については委員長に一任することを前提に、出席委員12名全員の賛成をもって、本公開草案を公表することが承認された。(公表物につきましては、「企業会計基準公開草案第3号「ストック・オプション等に関する会計基準(案)」の公表」をご参照下さい。)

なお、前回までの議論で慎重な検討を要するとされた貸方科目の表示に関しては、ストックオプションの新株予約権を含め包括的な検討を行うプロジェクトを新規に立ち上げ、本基準の適用開始時期までに結論を得るように審議をしていくことが合意された。  

2.企業結合専門委員会における検討状況について

西川副委員長及び布施専門研究員より、企業結合専門委員会における検討状況について説明が行われた。説明では、企業結合適用指針における考え方及び会計処理についての検討内容が提示され、意見交換等が行われた。

審議における主な発言は以下のとおりである。

  • パーチェス法を適用した場合の取得原価の配分に関して、被取得企業から対価を支払って取得した無形資産(他の会計基準により認識されるもの、法律上の権利又は分離して譲渡可能なもの)については、独立した価額を合理的に算定できる場合には、取得原価を配分するものとする案が提示されているが、企業結合会計基準の規定の解釈として逸脱したものとならないか。
  • 研究開発費に関して、被取得企業においては研究開発費として処理しているものであっても、取得企業にとっては無形資産として取扱うことが適当な場合もあり、被取得企業における取扱いと同じになる必要はないことを明瞭にした方がいいのではないか。
3.退職給付専門委員会における検討状況について

西川副委員長及び秋葉統括研究員より、「退職給付にかかわる会計基準」(注解(注1)1)の一部改正及び適用指針に関する文案並びにこれらに基づいた会計処理の設例について説明がなされた。

4.テーマ協議会からの報告

テーマ協議会議長である川北博議長より、平成16年12月1日に行われた第8回テーマ協議会の議事概要の報告がなされた。なお、今回は当委員会に対する新規テーマ案の提言はなかった。

5.IASB会議報告

山田理事より、11月(16~17日)及び12月(15~17日)に開催されたIASB会議の報告がなされた。(内容については「IASB会議報告(第40回会議)」及び「IASB会議報告(第41回会議)」をご覧ください)

なお、報告事項(2)については、資料の配布を持って報告とすることとされた。

以上