ASBJ 企業会計基準委員会

第86回企業会計基準委員会議事要旨

日時 2005年8月5日(金) 13時30分~16時30分
場所 財務会計基準機構 会議室

議題

審議事項

  1. 企業会計基準公開草案「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準(案)」及び企業会計基準適用指針公開草案「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準等の適用指針(案)」について【公表議決予定】
  2. 企業会計基準公開草案「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準(案)」及び企業会計基準適用指針公開草案「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針(案)」について【公表議決予定】
  3. 会社法対応専門委員会における検討状況について
  4. 四半期会計基準専門委員会における検討状況について

報告事項

  1. IASB会議報告
  2. 公開草案「土地再評価差額金の会計処理に関するQ&A」の公表について(日本公認会計士協会)

議事概要

審議事項

1.企業会計基準公開草案「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準(案)」及び企業会計基準適用指針公開草案「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準等の適用指針(案)」について

標記の公開草案の公表に関する審議が行われた。冒頭、西川副委員長より、本日の審議に関する概要説明がなされ、続いて、秋葉統括研究員より前回の委員会からの変更点を中心に公開草案の文案の説明がなされた。説明の後、審議・採決が行われ、審議による修正点の反映及び最終的な字句等の修正については委員長に一任することを前提に、出席委員12名全員の賛成をもって公表することが承認された。(公表は8月10日を予定)

2.企業会計基準公開草案「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準(案)」及び企業会計基準適用指針公開草案「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針(案)」について

標記の公開草案の公表に関する審議が行われた。冒頭、西川副委員長より、本日の審議に関する概要説明がなされ、続いて、布施専門研究員及び石川研究員より前回の委員会からの変更点を中心に公開草案の文案の説明がなされた。説明の後、審議・採決が行われ、審議による修正点の反映及び最終的な字句等の修正については委員長に一任することを前提に、出席委員12名全員の賛成をもって公表することが承認された。(公表は8月10日を予定)

3.会社法対応専門委員会における検討状況について

西川副委員長、布施専門研究員及び大橋研究員より、会社法対応専門委員会における検討状況を踏まえ、「連結株主資本等変動計算書等の会計基準(案)」(仮称)及び同適用指針(案)における文案と設例についての説明がなされ、審議が行われた。

審議における主な発言は以下のとおりである。

  • 株主資本以外の純資産の各項目で、例えば評価差額の増減等は実現利益を予測する重要な情報が入っていると考えられる。実際、翌期の損益への影響が実務的に把握できることもあるため、特殊要因によって増減がある場合はその異常項目等を記載するほうが望ましいのではないか。
  • 適用指針案では、株主資本等変動計算書の様式が記されているが、貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準等と整合を図っていくべきであり、土地再評価差額金という欄を設けるべきではないか。
  • 表示の問題ではあるが、任意積立金等の内訳科目の書き方を明瞭表示の観点から注記とすることが示されているが、むしろ記載例の中であらかじめ内訳しておいた方が分かりやすいのではないか。
4.四半期会計基準専門委員会における検討状況について

石井委員及び新井専門研究員より、7月20日の四半期会計基準専門委員会で検討された四半期財務諸表の性格付けについて説明がなされた。

具体的には、四半期財務諸表の基本的な性格として、予測主義ではなく実績主義立場において、現行の中間財務諸表作成基準より弾力的取扱いとする案(a)と、現行の中間財務諸表作成基準と同様とする案(b)の提示がなされた。

審議の結果、専門委員会での議論に沿って案(a)とすることで特に異議はなく、この方向で検討することが了解された。その他、企業結合、事業分離の会計処理の四半期会計基準における取扱い、迅速開示のための開示様式等の簡略化の検討についての意見があり、これらについては、今後専門委員会で検討する旨の回答がなされた。

また、同専門委員会の当面の検討スケジュール(案)についても報告がなされた。

5.IASB会議報告

山田IASB理事より、7月19日から21日の3日間に開催された第48回IASB会議の報告がなされた。
(内容については「第48回IASB会議報告」をご覧下さい。)

6.公開草案「土地再評価差額金の会計処理に関するQ&A」の公表について(日本公認会計士協会)

小宮山委員より、日本公認会計士協会から7月29日付で公開草案「土地再評価差額金の会計処理に関するQ&A」が公表された旨の報告及びその概要についての報告がなされた。

(公開草案の内容については、「日本公認会計士協会のホームページ」をご覧下さい。)

以上