ASBJ 企業会計基準委員会

アンドレアス・バーコウ氏を2021年7月からのIASB議長に選任

2020年11月12日

国際会計基準審議会(IASB)のガバナンス及び監督を担うIFRS財団の評議員会は本日、アンドレアス・バーコウ(Andreas Barckow)博士を2021年7月からのIASBの新議長に選任したことを発表した。2021年6月に 2期目5年間の任期を終えるハンス・フーガーホースト氏の後任となる。

バーコウ博士は、国際会計の分野での経験が豊富な高く評価されているリーダーである。2015 年以来、ドイツの会計基準委員会の委員長を務めている。国際レベル及び欧州での彼の貢献は、IFRS基準の開発と将来の方向性の形成に役立ってきた。

氏は、IFRS財団及びIASBの多数の諮問機関(IASBの会計基準アドバイザリー・フォーラム及びIFRS諮問会議を含む)に精力的に参加してきた。さらに、IFRS基準の専門家として認知されており、過去にはドイツのデロイトで財務報告事項のリード・テクニカル・パートナーを務めていた。

パーダーボルン大学で経営管理の学位と博士号を取得しており、WHU Otto Beisheim School of Management の名誉教授でもある。IASB議長に就任後は、現在の職のすべてを退く予定である。

バーコウ博士の選任は、広範囲の国際的な人材調査プロセスに則っており、国際的なエグゼクティブ人材調査会社の支援を受けている。評議員会は、約500の利害関係者団体から候補者の推薦を求め、29 か国からの200人以上の候補者を検討して、候補者のリストを21か国からの63人に絞り込んだ。 バーコウ博士の選任は、 IFRS財団のガバナンスの諸側面を監督しているIFRS財団モニタリング・ボードに支持されている。

この選任について、IFRS 財団評議員会のエルッキ・リーカネン議長は次のように述べた。

「アンドレアス・バーコウ氏のIASB議長への選任をお知らせできることをうれしく思います。彼のスキルと経験は、IASBがグローバルな会計基準設定者としての進化の次の段階を開始するに当たり貴重なものとなるでしょう。評議員会は、ハンス・フーガーホースト氏に心からの感謝を表明したいと思います。議長在任中にIASBに強力なリーダーシップを発揮し、IFRS 基準の大幅な改善の提供と世界的な採用を監督していただきました。」

バーコウ博士は次のように語った。

「次期の IASB議長に任命され、基準設定主体を率いることを非常に光栄に思っています。 審議会の同僚やスタッフと協力して、今後エキサイティングな課題に対応していくことを楽しみにしています。」

職 歴

2015年〜現在: ドイツ会計基準委員会 委員長

2015〜2020年: EFRAG理事会メンバー(2016年から2020年9月まで副議長)

2001〜2015年: デロイト・ドイツのパートナー(2008 年から)及び Head of IFRS Centre of Excellence

2000〜2001年: DZ Bank AG プロジェクトリーダー

学 歴

2003年: パーダーボルン大学(ドイツ)、政治学博士(Dr. rer. pol.)、会計・ファイナンス

1995年: パーダーボルン大学(ドイツ)、経営学修士(Diplom-Kaufmann)、会計・ファイナンス、人的資源、貿易

以 上